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生食用食肉に係る規格基準設定にあたっての要望書

2011年07月29日

厚生労働省医薬食品局

医薬食品局長
間杉 純 殿

食品安全部長
梅田 勝 殿

全国食肉事業協同組合連合会
会長 福岡 伊三夫

全国食肉生活衛生同業組合連合会
会長 肥後 辰彦

全国食肉業務用卸協同組合連合会
会長 山下 久

社団法人 日本畜産副産物協会
会長 本山 逸郎

事業協同組合 全国焼肉協会
会長 新井 泰道

社団法人日本食肉協会
会長 神崎 吉章



生食用食肉に係る規格基準設定にあたっての要望書


日頃より、食肉衛生の面でご指導を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、今般生食用の規格基準の設定にあたり、質問や意見を述べさせていただき、今後の行政に反映させて頂きたく、下記要望致します。


1.基準作りにあたり、食肉業界の意見を聞く機会を持って頂きたし。

※生肉の基準作りの委員会は、科学者・学識経験者と消費者団体で構成され、食肉業界の意見を取り入れる機会がありません。

※食肉の業界、特に、食肉の加工現場(卸・小売の加工、焼肉店の調理)で、守れない基準を作っても意味が無いと思われますし、食肉の加工・調理にまつわる衛生管理等については、日々現場で苦闘している、様々な食肉団体と調理現場等の人の意見を、聞くべきではないでしょうか。

2.今までの生肉に対する行政指導を徹底することで良いのではないですか。

※ユッケ事件は特殊なケースと考えます。
今回の中毒事件は、衛生観念の無い、卸売り業者と焼肉チェーンが起こした特殊なケースであり、基本的衛生マニュアルに基づいた加工、調理をしていれば未然に防止できたものと考えます。

※私共の団体も、他の食肉団体も、食品衛生が第一であり「食肉衛生マニュアル」などの配布や、講習会の開催をして、会員の研修を行っていますが、事件を起こした卸加工会社・焼肉店とも、これら講習等を受けていないアウトサイダーです。

※「食品の表面には細菌が、手や加工・調理器具に細菌がいる」のだから食肉は「生で食べることは御奨め出来ません。」 厚生労働省も、私共の団体も、こう言い続けてきました。

※そして、衛生的な調理をして、生肉・生レバーを、長年中毒事件を起こさずに営業して来た、善良な飲食店が多くあるのも事実です。

※中毒事件が起きるたびに、行政による規制が多くなるのは止むをえない場合も有りますが、今までの指導基準を守っていれば防げる事故であるならば、その基準を守るように徹底した指導を行うことで良いのではないですか。

※例えば、EUで最近起こった野菜での中毒事件が日本で発生したら、 「もやし」の衛生基準を厳しくしたり、流通させないことになりかねない と思われます。

3.生レバーにはカンピロバクターが常在している、と言うのは真実なのか 正確な検査をしてから、レバーが危険であるかの議論をして頂きたし。

※生肉の中毒の議論の中で、牛レバーの方が、「中まで細菌が侵入して危険だ」だから規制をすべきとの意見が浮上し、マスコミにはレバーの生食の提供はだめだとの報道がされていますが、これは真実でしょうか。

※生で食べることはリスクがあるが、それでも「食べたい」。
それに答えて「提供したい」とのことで長年「生レバー」が提供されています。

※レバーは生肉と違い、水・塩水・塩素水で洗浄することが可能です。
また、ご存知のように大きな肝臓から、胆管や血管は除去され、柵に切り取ってそれから何枚かの切り身にして提供します。

※こうしても、肝細胞の中まで、カンピロバクター等が侵入し常在しているのでしょうか。
肝臓表面や胆管・血管に細菌が付着しているのではないのですか。
早急に正確な実験をし、結論を出して頂きたい。

※私共が、獣医学者等から聞き及んでいる限りでは、カンピロバクターが肝臓の細胞内に常在していることは考えられないとのこと。
今年度の農水省の委託事業で、と畜段階での牛レバーの細菌汚染実態を調査される予定であり、私どもの業界でも、サンプル提供等で協力することとしております。
こうした検査のデータも参考にして正しい判断をお願いしたい。

※牡蠣のノロウィルス、生卵のサルモネラの対応と同じではいけないのでしょうか。

4.解りやすい基準作りをして下さい

※加工基準にある、「7、肉塊の表面から1㎝以上の深さを60℃で2分間以上加熱する方法又は同等以上の効果」は曖昧で実行しにくいのです。

例えば「300gのブロック肉を100℃の熱湯に1分間漬ける」等実行し易い、表現をお願いしたい。
また、同等以上の例を数件例示してもらいたい。

※加工と調理の基準が違うのは良くない。

加工と調理の定義は曖昧であり、加工と調理は同様の基準とすることが必
要と考えます。
加工の段階で衛生的な処理をしていても、提供者(飲食店)の段階で、衛生的な処理をする補償は有りません、提供者の段階でトリミング等必要な処理をすることが肝要なことと思います。

東日本大震災の影響も深刻な中で、ユッケ事件が発生し、また、牛肉の放射線が問題になっていて、食肉の需要が大幅に減少しており、食肉販売業者(卸売り業者・小売販売店)、飲食業者(焼肉店等)は苦境の中にあります。

この際、今まで厚生労働省の衛生基準を遵守して食肉を販売・提供している食肉販売業に対しては、今後も、厚生労働省からは「こうすればより衛生的に販売・提供できますよ」という姿勢で指導頂けないかなと思いますし、企業活動に影響のない方法を選択することを、切に願うものであります。

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